アペタイト

朝ごはんに小さくて硬めのヨーグルトを食べて、昼ごはんに大ぶりのトマトをスライスしてごまドレッシングをかけたものを食べた。夜ご飯がお寿司の予定なので朝と昼を軽めにしたはいいけどどうにも口寂しい。いちごジャムでも舐めようかと思ったら恋人に強く止められて、いまは恋人が淹れてくれたミルクティーを少しずつ飲んでいる。

 

わたしはお腹の具合に合わせて適量の食事を摂るということができない。気分が不安定で、やたら不安だったり焦っていたりするとついお菓子に手が伸びて無心で食べてしまう。みんなそういうもんでしょと思っていろんなひとにこの話をしたところ、お腹が空いた以外の動機でなにかを食べることはないと聞いて目玉が飛びでた。一般的に食事は生きるために義務的に摂取するものだそうなんだけど、わたしは食べることにそこまで割り切ることができなくて、痩せたいと泣き叫ぶわりには砂糖のかたまりを食らってしまう。こうして文章を書いて気を紛らわせることができた日はまだいいけど、結局めちゃくちゃな量のなにかしらを食べてしまって、後悔して、自分を責めて、ピンクの小粒を大量に飲んで結果的に脱水症状になることを繰り返している。

 

ミルクティーを飲み干してしまった。煙草でも吸って冷静になって、いまはご飯いらないでしょと自分に言い聞かせることにする。きょうのわたしには説得の余地あり。話を聞いてくれますか。